個人賠償責任保険とは??初級編
2019/04/09 保険の豆知識

個人賠償責任保険とは・・・
個人が、日常生活における偶然な事故によって、他人を死傷させたり、他人の物に損害を与えた結果、第三者に対して法律上の損害賠償責任を負ってしまった場合に備える保険です。
どのような態様の事故で、どのような損害について、誰が起こしてしまった事故まで補償されるのかについては、保険会社・保険商品の内容によって異なります。
個人賠償責任保険を単独契約として加入できるプランや、自動車保険や火災保険、傷害保険の特約として付帯するプランなど、契約形態にはいろいろな方法があります。
この保険について、相談を受けたり、加入を希望されるご連絡をいただくきっかけとして多いのは、ご家族の方が自転車を乗るようになったときです。
過去に、自転車に乗っていた小学生が歩行者と衝突し、1億円近い賠償が命じられた判決があることを多くの方が知っているためと思われます。ここで確認すべきことは、未成年者を監督する義務のある者が賠償責任を負うことがあるという点です(民法712条、同法714条)。
また、自転車の事故のように広く周知はされていませんが、ペットが他人に損害を与えてしまった場合に、その損害を賠償する責任を負うことがあり、こうしたケースでの賠償責任をカバーする個人賠償責任保険もあります(民法718条:動物の占有者等の責任)。

更に、近年最高裁の判決が出て、ニュース等で取り上げられた「認知症を発症した男性が線路内に立ち入り列車と衝突した事故」の訴訟において、鉄道会社への損害賠償責任について、その男性のご遺族の方が監督義務を負うかどうかが争点となった事案があります。当該訴訟においては、監督義務がなかったとする判決に至りましたが、監督義務を負うことがある場合についても言及しています。(最高裁平成28年3月1日第三小法廷判決)
日常生活における偶然の事故によって、第三者に対して法律上の損害賠償責任を負う事態というものは、自身が起こした事故に限るものではなく、法律に基づいて、自分以外の者が起こしてしまった場合も含まれます。
こうした事故に備えることができるのか、起こさないように未然に防ぐ管理体制を考えて備えつつ、どこまでの事故を想定して保険で備えるのか、今一度見直す機会が必要な時代です。
一つの契約において、契約者の事故以外に、誰が起こした事故までを補償するのか、保険として対応可能な支払限度額の金額にも付帯する保険により異なるなど、保険入っていれば大丈夫!とは一概に言い切れないのが実情です。
ぜひ、一度、こうした日常生活における偶然の事故に備える保険の導入の再検討、そして既にご加入される保険の内容をご確認くださいますようお願いいたします。